第7回文学散歩は昭和の暮らしがテーマでしたが、今回はさらに時代を遡って江戸時代末期、天保年間頃の深川佐賀町の町並みが想定復元されている深川江戸資料館を訪問しました。
ガイドの方に案内していただきながら、まずは表通りの大店、八百屋や米屋、船宿などの商業地域を歩きました。
裏通りには庶民の住居としての長屋が並んでいます。
町並みだけでなく「情景再現、生活再現展示」ということで、家の中の調度品などは多くが実際使われていた日用品であるので、まるでそこに人が住んでいるような臨場感がありました。
これからは時代劇を見たり、小説を読むのがとても楽しみになるような、中身濃く興味深いお話をたくさんお聞きすることができました。
昼食は深川名物の深川めしや、蕎麦寿司、小鍋など盛りだくさん御膳。
深川めしはかつては、気の短い江戸っ子の漁師が手軽に食べるために考案された、アサリのすまし汁を米飯に掛けたものだったそうですが、最近ではアサリの煮汁で炊いた炊き込みご飯に味付けしたアサリをたっぷり乗せたごちそうとなっています。
午後は、元禄期の豪商・紀伊國屋文左衛門の屋敷があったと伝えられ、下総関宿藩主・久世氏の下屋敷となったのち、明治時代に岩崎家によって完成した回遊式築山林泉庭園の清澄庭園を散策しました。
紅葉はあと一息というところで、ツワブキがちょうど見頃でした。
庭園内には岩崎家が全国から集めた名石が無数に置かれていましたが、紀州青石の「磯渡り」は一つ一つが圧巻の大きさでした。
そして入口近くの「摂津御影」のなつめ水鉢に、故郷を懐かしく思い感無量でした。
江戸庶民の生活を垣間見たあと、殿さまも歩かれたお庭を散策して江戸文化に親しんだ散策となりました。
(11月14日 13名参加)
高校21回 屋敷茂子