第12回 江戸東京文学散歩は、11月6日「両国を歩く」でした。
集合場所は相撲中継でお馴染の優勝額がかかるJR総武線の両国駅西口。
駅の北側に隣接して国技館があり、多くの相撲部屋が点在する両国は相撲の発祥の地であり本拠地です。
両国観光案内所のガイドさんに「両国南コース」を案内していただきました。
横綱の土俵入りの像と歴代横綱の手形が刻まれてるモニュメントが並んでいる案内所の前の通りは国技館通り。
まずは回向院にお参りしました。
明暦3(1657)年の振袖火事と呼ばれる明暦の大火の焼死者10万8千人を徳川家綱の命によって葬った万人塚が始まり。
天明元(1781)年以降には、境内で勧進相撲が興行されたことが今日の大相撲の起源となり、明治42(1909)年旧両国国技館が建てられるに至りました。
昭和11(1936)年に建立された物故力士や年寄の霊を祀る「力塚」は、場所前になると現役力士が勝利を祈ってお参りするそうです。
相撲部屋のひとつ、春日野部屋を案内していただきましたが、2日後から始まる九州場所のため、残念ながらお相撲さんはお留守でした。
江島杉山神社は五代将軍綱吉に鍼治療した杉山和一が土地を賜り、鍼治学問所を開いて、日本で最初の盲人教育の場になったところでした。
赤穂浪士の討ち入りで有名な吉良上野介の屋敷跡。
当時は2550坪の広大なお屋敷でしたが、今ではその86分の1の、約30坪の本所松坂町公園が吉良邸跡として残されています。
さらに両国公園の一角の勝海舟生誕の地や、両国小学校横の芥川龍之介の育った地の説明を受けながら散策しました。
昼食は「相撲茶屋 寺尾」にて鶏とつみれのちゃんこをいただきました。
午後は、国技館の前を通り、
3月にリニューアルされた江戸東京博物館へ。
ここもボランティアガイドさんの案内で常設展を回りました。
大名屋敷や日本橋を渡った付近の町民の街を再現した模型や、
江戸時代の芝居小屋を再現した「中村座」。
明治時代の新聞社の建物ほか、江戸から明治・大正・昭和の建物や展示物を見学することができました。
お相撲さんに会えなかったのは残念でしたが、「相撲と江戸と東京」にどっぷり浸かることのできた有意義な一日となりました。
国技館前にて記念撮影。
2016年春の文学散歩は「御茶ノ水のニコライ堂」を予定しています。
会員の皆様のご参加をお待ちしています。